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南の森弐番街 「俳句と遊ぼう」にようこそ!
令和元年(2019)に4人の会員で始まった「みなミニ句会」も、今では倍以上に膨らみ、皆さんの個性あふれる俳句もぐんぐんと上達しています。このページでは、過去から現在に至る作品の中から、季節に合った「今月の俳句」、そして直近の句会の作品の中から佳句を取り出してご紹介してゆきます。ご愛読いただき、ひとりでも多くの方が俳句に興味を持っていただければ幸いです。
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今月の俳句
小三治のまくらの長き夜長かな 太陽

人間国宝になり、5年前に亡くなった噺家の柳家小三治です。不機嫌そうな顔をしながらぼそぼそと語る名人でしたね。小三治の噺は「まくら」が長く、そしておもしろい。『まくら』といふ本を出版したくらいのものです。作者は小三治の落語を聞きながら秋の「夜長」を楽しんだのです。落語ファンなら、誰でも頷くことになる一句。

9月句会より
(兼題:糸)

ほつれ糸ほぐす漢の夜長かな 洋之助
兼題句です。秋の夜長に、独り暮しの男が「ほつれ糸」を元に戻そうと格闘している、そんな情景が詠まれた句です。「漢」は俳句では「おとこ」と読ませることがあります。一茶に〈秋の夜や旅の男の針仕事〉という句があったのを思い出しました。どこかしみじみとした哀れな趣が共通していますね。やもめ暮しにとって一番厄介なのが裁縫ではないでしょうか。同病相憐れむ、そんな思いを感じさせられました。

二杯目のカフェオレ温し秋ついり 箒星
ひんやりとした小雨が降り続いた9月初めの頃、まさに掲句にある「秋ついり」がぴったりでしたね。「秋雨」の傍題にあるこの季語は「秋黴雨」と表記したりするもの。春雨の明るさとは対照的な感じのするものです。所在なく過ごす作者が口にした「二杯目のカフェオレ」、そこにほのかな温かみを感じたというのです。冷え冷えとした季節だからこそことさらに感じた「温し」がよかった。

がき大将糸付け飛ばす鬼蜻蜒 たか彦
兼題句です。「鬼蜻蜒(おにやんま)」は、その名前からも分かるように蜻蛉の中でも大型のものです。掲句は作者が「がき大将」(この言葉も半ば死語となりました)だッた頃の回想句。スマホもテレビゲームもなかつた昭和の子どもたちには、自然が遊び相手でした。メスの蜻蛉に糸を付けて飛ばすとオスの蜻蛉が交尾をしようとして追いかけるという、そんなことを空き地で楽しむ子どもたちがいましたね。郷愁を誘う一句。

かなかなの急かす小暗き夕厨 千久
午後の仕事の切れ目に夕飯の仕込みをすることが日課になっています。台所はまだ灯をつけるほどには暗くなっていません。掲句にある「小暗き(おぐらき)」といつた様子。夏が終わり9月になると、夏蟬の出番が済んで蜩や法師蟬が鳴き始めます。どこかもの哀しげで、切ないほどに繰り返す単調な鳴き声が外から聞こえて来たのです。

